美容師が使うハサミってどんな種類があるの?選び方についても一緒に解説!

2022.05.15

美容師が使うハサミには色んな種類があり、それぞれ必要な箇所に応じて使い分けヘアスタイルを完成させます。本記事では、美容師が使うハサミの種類について、また選び方を解説します。

1.美容師はどうしてハサミを使い分けるのか?

美容師は、ヘアスタイルを作る際にハサミを使い分けています。髪を切ったり、毛量調整など幅広く使えるベーシックなシザーは2枚の刃で出来ています。特に、ヘアスタイルのベースを作る際によく使われており、刃の形状が2種類あります。
毛量や質感調整する際に使われるセニング用シザーは、シザーと比較すると刃の形状が異なります。片刃もしくは両刃にコームのような凹凸のデザインとなっており、1度で髪をギザギザにカットして毛量を減らし、柔らかい質感になるのが特徴です。
髪が乾いた状態で、ヘアスタイルの微調整のために使用するスライド・ストローク用シザーは、シザーと同じく2枚の刃で出来ています。シザーと比較すると、髪を逃がすように入れるため少し重さがあったり、刃の形状が異なります。

2.ハサミの種類について

美容師は、上記で記載した3種類のシザーを使い分けながらヘアスタイルを作ります。ではシザーとセニング用シザー、スライド・ストローク用シザーそれぞれの特徴を解説します。

2−1.シザー

シザーは頭皮に対して髪を真っ直ぐに引き出し、直線にカットするブラントカットや毛先を縦方向に入れて自然なラインを作るチョップカットができます。ヘアスタイルの土台作りに重要なシザーであり、美容師であれば必ず所有します。
刃の形状には、真っ直ぐで剣のような「直刀」と緩やかなカーブ状で1番標準的な「柳刃」の2種類があります。

2−2.セニング用シザー

毛量や質感を調整するセニング用シザーは重要な役割を持ちます。ベースをしっかり切ったとしても、毛量を減らさないと膨らんだり、直線的なラインが気になってしまいます。自然なヘアスタイルを作る上で欠かせません。
セニング用シザーは髪を1回で削ぐ割合が10〜70%と様々です。前髪や毛先の微調整には10〜15%を、1番スタンダードな25%前後に、毛量をしっかり削いだりスピードを重視する場合は40%前後となっています。
また刃先にも特徴があり髪の量を調整しながら全体的に整える「くし刃」、カットラインを馴染ませる「段刃」、毛量をしっかり削いでスピード重視の場合には「V・U溝刃」から選びます。

2−3.スライド・ストローク用シザー

髪が乾いた状態で、最後の微調整やポイントで削ぎを入れるのに適しているスライド・ストローク用シザー。シザーが開いた状態で、髪の毛を滑らせるように削いでいくため通常のシザーとは異なります。
スライド・ストローク用にデザインされたシザーの特徴としては、刃の形状が大きくカーブしている「笹刃」が多く用いられています。髪の毛が逃げやすく、刃を移動させながらカットするスライドやストロークのカット技法に適しています。

3.美容師が使うハサミの選び方

美容師が使うハサミの種類を知った上で、どう選ぶのベストなのか悩みますよね。選び方として「インチについて」と「刃長の長さ」、「ハンドル部分の違い」を理解すると選びやすくなります。

3−1.インチについて

シザーを選ぶ際に必ず表記されている「インチ」。長さの表記として一般的な1センチとは異なり、「1インチ=2.54センチ」となります。刃先の先端から小指かけの根元までの長さをセンチで測り、インチに替えているので注意してください。
美容師からの支持が高い6インチ、繊細な動きやベーシックなブラントカットがしやすい5インチ、広い面の刈り上げがしやすい7インチなど長さによって特徴が異なります。

3−2.刃長の長さ

刃長とはねじの中心から刃の先端までの距離を表します。刃長が長い場合、自分の指を切って怪我をしてしまったり、短すぎるとシザーの開閉回数が多くなり腱鞘炎の原因となります。
測り方としては、利き手と反対側の指先から第2関節と第3関節の間の距離をメジャーで測ります。この長さを測った上で、シザーの刃長を合わせると選びやすくなります。特にベーシックなシザーを選ぶ際は、こちらの方法でチェックしてから選ぶのがベストです。

3−3.ハンドル部分の違いとそれぞれの特徴

ハンドルには「メガネハンドル」と「オフセットハンドル」の2種類があります。「メガネハンドル」は、ハンドルがメガネのように左右対称になっているのが特徴です。左右対称のため正刀でも逆刃でも使えて色んな使用方法が可能です。
しかし、「オフセットハンドル」と比較するとバランスが少し取りにくい点があるため慣れる必要があります。「オフセットハンドル」は、ハンドルが左右非対称になっており、静刃が安定しやすく開閉がスムーズになるようデザインされているのが特徴です。
そのため手の形にフィットしやすく、利き手への負担を抑える役割があります。ハンドルの違いによって機能性がかわるので、しっかりチェックしておきましょう。

4.ハサミの出し入れがしやすい、アーチコンセプトのシザーケースについて

試行錯誤しながら選び抜いたハサミを守るシザーケース。アーチコンセプトでは、ハサミのハンドル同士が重なりにくいよう内側をデザインしております。これによって、出し入れがスムーズになり作業がしやすいのと、ハンドルに傷がつきにくいです。
使用していただいている美容師の方々から、喜びの声をいただいています。また、1日使用すると髪が溜まるシザーケースの底はファスナーで簡単に開閉でき、掃除が簡単に出来ます。大事なシザーを守るためにも、シザーケースは清潔に保ちたいですよね。

美容師が使うハサミの種類と選び方について解説しました。シザーは長さや機能によって種類や選び方が異なります。その為、たくさん持っていないといけないように感じるかもしれません。
しかし基本的にはメインで使うシザーとセニング用シザー、スライド・ストローク用シザーを各1本づつに、予備として各1本づつの計6本あったらいいでしょう。ぜひ本記事を参考にしてください。