アシスタントや美容学生のうちから正しいハサミの持ち方で切ることに慣れておくと、スムーズにカットの練習へ進めます。
スタイリストになるために毎日練習を頑張っている人は、ぜひ一度自分のハサミの持ち方を確認してみましょう。
正しくハサミを持って動かすことができていないと、自己流の変なクセがついてしまったり、カットの上達が遅れたりという原因にもなってしまいます。
今回は、基本のハサミの持ち方について解説します。
カットの基礎を学び始めたばかりの美容学生や新人アシスタントの方はもちろん、ハサミの持ち方を見直したいスタイリストの方も、ぜひチェックしてみてください。
目次
1.基本のはさみの持ち方について
美容学校でハサミ(シザー)の正しい持ち方を習いますが、時間が経つと忘れてしまうものです。
美容学生、アシスタントのうちからスキマ時間にハサミの持ち方を復習しておくと良いでしょう。
ハサミの基本の持ち方を解説しますので、確認してみてください。
1-1.ハサミの持ち方
工作用のハサミと美容師用ハサミでは、持ち方や動かし方に違いがあります。
工作ハサミを持つ時は、親指と人差し指(または中指)を穴に通して使いますが、美容師が使用するハサミは、親指と薬指を穴に通すのが基本となります。
親指は「ヒットポイント」が付いている動刃側、薬指は静刃側のリングに通しましょう。
最初は違和感があり、上手に扱えないかもしれませんが毎日トレーニングをしていると少しずつ慣れていきます。
1-2.ハサミの動かし方
美容師用ハサミは、開閉時に親指だけを動かします。
工作用ハサミは両方を動かしますが、髪をカットする美容師用ハサミは静刃と動刃を一緒に動かしてしまうと、カットする際に不安定になり、ガタガタなカットラインになってしまいます。
安定したカットができるようになるために、親指だけを動かして開閉する練習を繰り返しましょう。
2.はさみの持ち方の種類
ハサミの持ち方は、インサイドとアウトサイドの2種類があります。
この2種類の持ち方が基本となり、カットを覚える出発点にもなります。
しっかり基礎から固めておけば、ワンレングス、グラデーション、セイムレイヤーなどカットのトレーニングが始まったときに自信を持ってハサミを扱えるようになるでしょう。
2-1.アウトサイド
アウトサイドカットは、主にパネルの外側にある髪をカットするときの切り方です。
手のひらの方向が外側に向くようなハサミの持ち方をして、親指を動かしてカットします。
親指は軽く引っかかる程度に支えて、薬指は指の第一関節から第二関節の間あたりにハサミを置きます。人差し指の付け根をネジ部分に固定させるとハサミが安定します。
親指・薬指のハサミをセットする位置が深すぎると、ハサミが固定せず不安定になるので注意しましょう。
2-2.インサイド
インサイドカットは、手のひらを内側(自分側)に向ける持ち方をで、髪の内側をカットするときに使います。
下に向けてシェープしたパネルを切る際や、刈り上げの後の直ばさみの際のシザーワークにもなるのでしっかりマスターしましょう。
インサイドカットの場合は薬指のみを動かして、親指の刃は固定します。
薬指は第一関節あたりに置いて、人差し指と中指は離しておきます。
親指は深すぎず、軽すぎずの部分に入れましょう。
2-3.コームの持ち方
カット中はシザーと一緒にコームも手に持つことが基本のスタイルなので、コームの持ち方も覚えておきましょう。
コームの先は髪側に向けて、コームの上に人差し指、中指、薬指をのせて、親指と小指はコームの下で支えるのが正しい持ち方です。
コームとシザーを正しく持てるようになったら、コームワークのトレーニングを始めましょう。
3.練習方法
親指のみを動かして開閉する動作は、最初のうちは慣れなくて違和感があるかもしれません。
美容師用のシザーで切ることに慣れるためには、練習あるのみです。
次は、ハサミの持ち方や切り方に慣れるためのおすすめのトレーニングを紹介します。
3-1.新聞紙を切って練習
ウィッグでカットの練習に入るまでは、新聞紙やレシートなど柔らかい素材の紙でトレーニングをすると良いでしょう。
左指にレシート程度のサイズに切った紙を挟み、真っ直ぐに切れるようになるまで毎日コツコツとハサミで切る練習を繰り返します。
上手に切れるようになったらスピードも意識してみましょう。
3-2.手を鍛える
最初は指や手首が固くて、ハサミの開閉がぎこちないなと感じる人も少なくないです。
ハサミを使いこなせるようになるためには手の筋肉や柔軟性が必要です。
手首や指、特に親指の筋肉を鍛えるように意識しましょう。
手の大きさや長さは人それぞれなので、どうしても慣れなかったら手に合うサイズのシザーを選んだり、自分なりの持ち方を探しても良いでしょう。
3-3.正しい姿勢も身に着ける
正しい姿勢を身につけると、カットの完成度が上がるのはもちろん、けがの防止や、疲労感の軽減にもつながります。
カットの練習をするときは、鏡の前で自分の姿勢をチェックしながら行いましょう。
ハサミの持ち方も姿勢も、自己流でやってしまって変なクセがついてしまったら、簡単に直すことが難しくなっていきます。
最初にきちんと正しい姿勢を意識して体に覚えさせることが大切です。
今回は、美容師のハサミの持ち方について解説しました。
繰り返し練習を続けると必ず上達できるので、地道にコツコツと頑張ってスタイリストデビューを目指しましょう。
おしゃれな道具を身に着けると、モチベーションがアップするのでおすすめです。
美容師の命であるシザーを収納するシザーケースは、質の良いものを選ぶと長持ちします。
アーチコンセプトでは、アシスタント時代から活用できるおしゃれで上質なシザーケースをご用意しております。
カットの練習はおしゃれなシザーケースを身に着けて、気分を上げましょう。