技術が伴う美容師は、日々レッスンを積み重ね自分のものにしお客様に提供しています。常に流行りや技術のアップデートで大変な思いをしていますが、これ以外にも美容師は悩むことが多くあります。アシスタント・スタイリストそれぞれの立場で悩みは違い、共有出来たら良いですよね。
本記事では、美容師ならではのよくある悩みを集め、どう向き合っていくかご紹介します。
目次
1.アシスタントが持つ悩み
美容専門学校を卒業し、サロンへ就職してから約1~3年ほどアシスタントとして働きます。アシスタントが持つよくある悩みとして、人間関係や身体への負担、時間についてなどが挙げられます。
1-1.人間関係
どんな仕事に就いていても、必ず悩みとして挙げられる「人間関係」。アシスタントは、特に先輩との人間関係に悩むものです。入社してすぐは、拭き掃除やシャンプーなどから始まり、営業と同時進行にレッスンを重ね、新しい技術を身につけます。
そのため、時間が掛かったり失敗が多く、その都度先輩から注意やアドバイスを受けます。注意やアドバイスを受ける際は、先輩によって言うことが違ったり、口調や圧力などの影響で、アシスタントは職場の人間関係に不安を感じるケースが多いです。
人間関係に対する向き合い方
全ての人間は完璧ではありません。「十人十色」というように、人それぞれ伝え方や理解が異なります。教えてもらった内容に誤差を感じることはありますが、アシスタントは色々受け止め行動することが求められます。失敗することを恐れず、動いてみてください。
口調や圧力などがかかる場合は、相手がイライラしている際に起こりやすいです。第三者の目線で「イライラして大変だな。」と考えを置き換えてみましょう。冷静に話が聞けて、受け止められます。しかし、あまりにもひどい場合は、話を受け流すのも1つです。上層部に相談するのことも視野に入れておきましょう。
基本的には、どの先輩も学びへの姿勢が見れる後輩には親身になって教えてくれます。程よい距離感で先輩との仲を深める努力はしていきましょう。
1-2.手荒れや腰による身体負担
アシスタントの手荒れや腰などの身体的な悩みは、美容師ならではです。特にシャンプーの回数が多いアシスタントは常に手が乾燥している状態で、手荒れ現象が起こりやすいです。また、立ったまま作業する時間が長く、サイドシャンプーをよく使用する場合は、腰痛になりやすいことも。
少しでも違和感を感じたら、皮膚科や整形外科のお医者さんに相談しましょう。
手荒れや腰による身体負担に対する向き合い方
シャンプーによって、手の皮脂が余分にとれてしまい乾燥する手荒れ。予防するには、シャンプー後水分をしっかり拭き取り、ハンドクリームで保湿するケアが大切です。また、シャンプー用の手袋の使用や、就寝時にハンドクリームを塗って布製の手袋をつけるなども挙げられます。
上下の運動で腰に負担がかかりにくいバックシャンプーと比べると、片サイドで前後に動くサイドシャンプーは腰痛になりやすいです。予防するには身長が低い場合、台を設置したり、コルセットを装着することが挙げられます。美容師を長く続けていくには、身体を常にいい状態で保つことが不可欠です。予防対策以外にも、睡眠や食事などもしっかり管理しながら生活しましょう。
1-3.プライベートな時間が作れない
カラーやパーマ、カットなど営業に入るために欠かせない技術は、営業後にレッスンをし経験を積みます。そのため、営業日は夜遅くまで残り帰宅するので、自分のプライベートな時間が中々作れません。また、美容師の休みが平日とあって、会社員の友人と会えないケースもあります。
休みの日に研修や講習などもあり、思ったように過ごせないことが多く悩みます。
プライベートな時間が作れないことに対しての向き合い方
アシスタントは、スタイリストを目指す大事な時期です。頑張ってレッスンしているアシスタントを教える先輩も、プライベートな時間を割いています。自分だけがプライベートな時間がないのではなく、周りの協力があるからこそ、成長の手助けを得ていることを覚えておきましょう。
経験値を上げるのは今です。この時期を大切にしっかりと向き合ってください。
2.スタイリストが持つ悩み3選
アシスタントとして経験を積み、スタイリストとしてデビュー。全ての責任を自分が負いますが、お客様に喜んでもらえるのがダイレクトに伝わり、仕事が更に楽しくなります。スタイリストが持つよくある悩みとして、人間関係や売り上げの伸びが上がらない、方向性について挙げられます。
2-1.人間関係
アシスタントの悩みにも挙げた「人間関係」は、スタイリストになると上層部や後輩、お客様など広い範囲で関わってきます。普段の営業や待遇面で、上層部とやり取りをして感じる心配や、アシスタントの育成についてどう伝えるべきか不安になります。
人間関係に対する向き合い方
上層部と後輩の板挟みになるスタイリストは、常に悩んでいるとストレスになります。上層部とやり取りする際は、自分の中で折り合いをつけてもいい部分とそうでない部分を、前もって考えておきましょう。感情的にならず、冷静に話し合いが出来るようモチベーションを保ってください。
営業をしながら、根気強く教えて時間を割くアシスタント育成は大変です。しかし、ついついアシスタントに昔のような教え方をしていませんか?自分の時はこんな風に教えてもらっていたからと、相手に押し付けてしまうと上手くいきません。相手を教える際は、注意やアドバイスに加えて褒める点も加えましょう。
2-2.指名数や売り上げが伸びない
スタイリストに昇格すると、必ず目の当たりにする指名数や売り上げは、自分のモチベーションを上げると同時に伸ばすことへの悩みも増えます。少しづつ伸びてきても、一時期伸びにくくなったりすることはよくあります。数字にばかり目がいき過ぎてしまうと、焦りを感じて落ち込むことも。
指名数や売り上げが伸びないことに対しての向き合い方
常に指名数や売り上げが伸びることはありません。人間必ず数字の浮き沈みがあります。目標を持ち志す気持ちは大切ですが、焦ってしまうとお客様やスタッフへの気持ちが後回しになってしまいます。指名数や売り上げを伸ばすためには、自分の技術力と会話力に加えて、大切なお客様と協力してくれるスタッフが不可欠です。
流行を取り入れつつ、自分が持つ魅力を最大限活かせられる環境作り、そしてお客様に喜んでもらえる技術を提供することで、数字が自然についていきます。気長にゆっくりと伸ばしていきましょう!
2-3.美容師の方向性
直接、お客様から喜んでもらえるのはスタイリストとしての魅力です。しかし、スタイリストとして続けていく中で、今後どんな美容師でいたいのか悩む時期があります。「サロンで売り上げNO.1の美容師になりたい!」、「独立して自分のサロンがもちたい!」など色んな方向性が広がります。
自分でこんな美容師になりたいと思っても、どう進めたらいいのか迷い悩んでしまいます。
美容師の方向性に対しての向き合い方
まずは、3年後自分はどの場所で美容師として頑張りたいか考えてみましょう。自分が今勤めているサロンで大きく飛躍したいのか、それとも独立や別の場所で新しいチャレンジを始めたいのか。
自分が今勤めているサロンで3年後も頑張りたい気持ちがあれば、先輩に相談しましょう。技術向上に繋がる講習会や、売り上げアップに繋がるネットへの広告などサポートしてもらえます。
独立や別の場所で新しいチャレンジを試みたい気持ちがあれば、今のサロンで営業をしつつ、本やネットから情報を得てみましょう。また、外部の美容師さんと繋がりを持つことで、色んなことを知ることが出来ます。
3.悩みに向き合うことで成長に繋がる
営業をしながら技術を学ぶアシスタントは精神、身体共に悩みます。働いてお金をもらう立場に初めて立ったからこそ、色んな注意やアドバイスも多く辛い気持ちになってしまいます。しかし、それらを乗り越え成長することで、スタイリストへの道が切り開かれるのです。
まずは、スタイリストになるための試練と心得て悩みと向き合うと、大きな支えになります。美容師として本当のスタートラインに立つのは、スタイリストからです。負けない気持ちと努力を積み重ねていきましょう。
お客様の責任を負うスタイリストは、喜びと悩みが混在します。特に指名や売り上げ、今後の方向性については数字が伴います。この場合は、目に見える具体的で小さな目標を作りましょう。大きすぎる目標を掲げると挫折してしまうため、少し頑張ったら達成出来るくらいを目安に。達成することで、自信に繋がります。
それぞれの悩みと向き合い、最終的には自分で解決方法を見出さなければなりません。本記事を参考に、自分に合った悩みへの対応を導き出してください。