目次
1.業務用ドライヤーと一般用ドライヤーの違い
業務用ドライヤーは理美容師さんがお客様の髪をブローする際に使用し、一般用ドライヤーは自宅で自分の髪を乾かすことを前提に作られており、消費電力や風量の大きさが異なります。理美容室など業務用として使用するドライヤーは、消費電力が大きく1200~1500wのものが多いです。
家庭で使用する一般用ドライヤーの電力は600~1200wが主流になっており、業務用ドライヤーと比較すると低いです。家庭で業務用ドライヤーを使用した場合、電気量のオーバーでブレーカーが落ちるケースがあるので、必ず電気量をチェックする必要があります。
また、業務用ドライヤーのコードは一般用ドライヤーに比べて長く、断線しづらいように丈夫でしっかりとした作りになっています。
2.業務用ドライヤーを選ぶ際のポイント
2-1.風量の強さと調整機能
お客様の髪を早く綺麗に乾かすためには、ドライヤーの風量が重要になります。風量は㎥/s(立方メートル毎秒)と呼び、一般用ドライヤーで平均1.2㎥/s、業務用ドライヤーで1.4㎥/s以上です。風量が強いほど、髪の毛が早く乾き時短になるため必ず確認しましょう。
また、ドライヤーの風量を調整する機能にも注目して下さい。通常は、風量が強く温風のHIGHモード、弱い温風のLOWモード、冷風のCOLDモードの3段階調整となっています。最近では、風量の切り替えが細かく調整ができるドライヤーなどもあります。
2-2.サイズと重量
一般用ドライヤーでも選ぶ際に注目したい、サイズと重量。女性は特に、持ち手のサイズが大きすぎて、固定しにくく疲れやすく感じてしまうことがあります。自分専用の業務用ドライヤーとして購入する場合は、1度試供させてもらう、もしくは触らせてもらい確認することが大切です。
また、理美容師さんはドライヤーを1日何度も使用するため、重量があると体に負担がかかり疲労感が増します。ドライヤー本体が少しでも軽くなることで、体への負担が減り効率よく仕事が出来るので重量はチェックしましょう。
2-3.長時間使用できる耐久性
1日何度も使用する業務用ドライヤーは、耐久性が優れているものがおすすめです。特にコードは一般用ドライヤーより長くなっているため、床に擦れて痛んだり、圧がかかったりします。太く丈夫なコードであるか、また耐久性を保つための掃除や、フィルター交換が簡単かどうかチェックしましょう。
消費電力が強い分モーターは頑丈で、長時間使用しても本体やコードが熱くならないようになっているかなども、耐久性に大きく関わります。
2-4.髪にプラス効果を与える機能性
髪を乾かすだけで毛髪に潤いや艶を与えるマイナスイオンや、頭皮を芯から温めることで血行が良くなり育毛効果が期待できる遠赤外線効果など、髪にプラス効果を与える機能があります。どの機能を重視するかによって、ドライヤーの種類が選択しやすくなります。
温風と冷風が交互に自動で切り替えられたり、美顔器のような効果が得られる機能を搭載した最新の業務用ドライヤーもあるので確認しましょう。機能を理解した上で、お客様にお伝えすると喜んでいただけて、店販商品としてドライヤーを購入してもらえる可能性が高くなります。
2-5.デザインとカラー
業務用ドライヤーは、理美容室に馴染むデザインとカラーを選ぶことが大切です。常に目に付くドライヤーは、理美容室の雰囲気にマッチすることでオシャレさが増します。シザーやコームにこだわるのと同じ様に、ドライヤーのデザインやカラーも選びましょう。
3.おすすめドライヤーメーカー
3-1.テスコム
理美容室で多く使われている代表的なドライヤーメーカー「テスコム」。1965年に創業した老舗のドライヤーメーカーから、プロフェッショナル向けに販売している「Nobby」シリーズが大人気です。
高性能フィルターを採用、耐久性の高いスタンダードなドライヤーから、ハイパワーかつマイナスイオン搭載のドライヤーなどがあります。大きな特徴としては、圧倒的な風量で髪が早く乾かせて、理美容室からの信頼度が高い点です。
理美容師さん目線に改良された軽量モデルや、シンプルで使いやすく、仕事の効率を考えてできた業務用ドライヤーはコスパが良くおすすめです。
3-2.リュミエリーナ
今だかつて無い仕上がりと、独自に開発した最新技術「バイオプログラミング」が搭載されたドライヤーを販売している「リュミエリーナ」。こちらのドライヤーは使えば使うほど潤い、広がりを抑えてまとまりのある髪になるのが特徴です。
年齢と共に気になるハリやコシ、根元からの立ち上がりが気になる場合は、髪が乾いた状態から、頭皮に冷風と温風を交互に当てると美しい仕上がりになります。業務用ドライヤーとして値段は少々張りますが、他社にはない髪へのプラス効果が魅力的です。
3-3.ホリスティックキュアーズ
遠赤外線による美髪効果があり、理美容師さんから人気のドライヤーメーカー「ホリスティックキュアーズ」。髪の表面からだけでなく、毛髪内部から乾いていくので素早くしっかり乾きます。また、耐久性の高い「ブラシレスDCモーター」を搭載しつつ、長時間持っても疲れにくいよう軽量になっているのが特徴です。
通常盤の他に保湿効果を高めたものから、ボリュームアップ・ボリュームダウン・キューティクルケアと髪質に合わせて機能が調整できるものがあるので、欲しい効果に合わせて選べられます。
3-4.ダイソン
オシャレでデザイン性があり、風量は2.0㎥/s以上と速乾性に優れているドライヤーを販売している「ダイソン」。髪の広がりを抑えて艶を与えるマイナスイオンに、ダイソン独自のデジタルモーターが搭載されているのでパワフルな風を送ります。
また、過度な熱によるダメージから毛髪が守られるように設計されているのが特徴です。付属のアタッチメントは他社と比較すると種類が多く、ブローに合わせて使い分けできます。
4.ドライヤーの当て方と髪を乾かす順番
少しでも早くお客様の髪を乾かしブローすることによって時短になります。上記でおすすめしたメーカーの、業務用ドライヤーを使用したとしても、当て方と乾かす順番が違うと中々髪が乾きません。では適切な順番を確認していきましょう。
まず、ドライヤーを頭皮に対して直角に風が当たるようバックから乾かしていきます。バックは毛量が多く乾きにくい箇所です。ドライヤーの風は温風の場合、頭皮に近づけすぎると、熱くなりすぎてお客様を不快な思いにさせてしまいます。ドライヤーと頭皮との距離は15cm前後を保ちつつ乾かしましょう。
次に、両サイドを乾かしていきます。お客様の顔にもドライヤーの風が当たるので、鏡でチェックしながら乾かしていきましょう。両サイドがある程度乾いたら、前頭部であるフロント付近を乾かしていきます。くせ毛やデザイン性のあるフロントの場合は、この時点でブラシをしっかり通して仕上げます。
髪の根元全体が乾いたら、最後に中間から毛先にかけて乾かしブローしましょう。表面の中間から毛先は乾きが早いため、内側からしっかり乾かすことが重要です。
理美容師さんが使う業務用ドライヤーを選ぶ際のポイントや、おすすめのメーカーについて紹介しました。本記事を参考に、業務用ドライヤーを選んで効率よくお仕事しましょう。